記事番号: 1-876
公開日 2020年01月09日
40~60代男性のおよそ2人に1人が肥満、女性では3人に1人
平成29年度特定健診(国保)結果では、BMI25以上の肥満の方の割合が、40~60代の男性の44.0%、女性33.4%となっています。
6年前のデータと比較してもその割合は変わっておらずほぼ横ばいです。
食生活の実態は?
平成28年度沖縄県県民健康・栄養調査では次のような結果が出ています。
男性の4割、女性の5割が油のとりすぎ
脂肪からとるエネルギーの比率は20~30%が目標量とされていますが、男性では42%、女性では51%の人が目標量を超えています。
油は、肉類と調理に使う油から主にとっています。
肉類に含まれる脂は、LDLコレステロールを上げ動脈硬化を促進させることが分かっています。
それとは逆に魚に含まれるEPAやDHAなどの多価不飽和脂肪酸はLDLコレステロールを下げる働きをします。
また揚げ物や炒め物の油は多いとカロリーオーバーの原因になりますから、肉よりも魚を選ぶようにし、揚げ物や炒め物に偏らないように気を付けましょう。
成人の約半数が塩分とりすぎ
日本人の食事摂取基準2015年版では、1日の食塩の目標量は男性8g未満、女性7g未満ですが、男女ともに約5割が目標値以上の食塩をとっています。
私たちの食生活では、料理に使う調味料以外にも、加工品や外食、惣菜・弁当からも塩分をとっていますが、ラーメンやそば等の麺類は多く塩分を含んでいます。
麺類を食べるときは汁を残す、調味料や加工品は減塩タイプを使うなどの工夫で無理なく塩分を適量にすることができます。
若い人の8割が野菜不足
野菜の目標量は1日に350gですが、沖縄県の摂取量は男性276g、女性269gで全国と比べても少ない量です。特に20~40代は男女とも少ない傾向があります。
野菜に含まれるカリウムは高血圧を改善し、食物繊維は糖の急激な吸収を抑えるなど様々な効果が野菜にはあります。
外食では野菜が入ったメニューを選んだり、家庭ではカット野菜や冷凍野菜などを活用するのも野菜を増やす方法としてお勧めです。
若い世代の健康状態が危ない!
偏った食習慣は肥満を招き、高血圧・脂質異常症・糖尿病を引き起こし、さらに進行すれば心筋梗塞や脳梗塞、腎不全といった命に関わる重大な病気を引き起こします。
沖縄県は特に若い世代の健康状態が悪いことが報告されています。食事や運動に気を付け、毎年健診を受けて体の異常に早めに気づき対応することが大切です。