記事番号: 1-3749
公開日 2020年06月26日
「タバコが身体に悪いことはわかっている。やめなきゃいけないのはわかっているけど、やめられない」
そんな気持ちを持っている喫煙者の方は多いはずです。
そこで、禁煙について前向きに考えられるような情報をお伝えします!
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1. 禁煙のメリットとは?
2. 禁煙するといくら貯まる?
5. 失敗しても損はない!
禁煙のメリットとは?
タバコが原因で死亡する人口は年間約13万人いるといわれています。関連する病気にはがんや心臓病、脳血管障害(脳梗塞、くも膜下出血)、糖尿病、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、消化性潰瘍など様々です。
さらに、恐ろしいことに、喫煙によって死に至る可能性は、一生涯で交通事故、違法な薬物乱用などによって死亡する可能性を合計してもさらに8倍以上高いともいわれています。
「もう何十年も吸ってきてるから、今更禁煙しても無駄」。長い間タバコを吸ってきた方からはそんな声をよく耳にしますが、禁煙するのに決して遅すぎることはありません!
禁煙すると24時間で心臓発作のリスクの低下がみられます。その後、比較的早期に、咳や痰などの呼吸器症状やインフルエンザ・新型コロナウイルスなどの呼吸器感染症にかかる危険性が低下することがあげられます。
禁煙後、早ければ1か月ほどで咳や痰などの呼吸器症状が改善し、免疫力も回復しますので、風邪やインフルエンザ・新型コロナウイルスなどの感染症にかかりにくくなります。
他にも、禁煙することで顔色や胃の調子が良くなったり、目覚めがさわやかになるなど、日常生活の中で実感できる色々な効果があります。
火の始末を心配しないで済む、臭いを気にせずに済む、他人に不快感を与える心配がなくなるなど、自分だけでなく周りの人の健康改善にも役立ちます。
禁煙するといくら貯まる?
現在はほとんどのタバコがおおよそ500円前後で販売されています。
1箱500円という値段は決して安くはありませんが、それでも「まだ払える」といったところでしょうか。
さて、1箱であれば500円なのですが、みなさんは実際タバコを吸うのに年間で一体どのくらいのお金をかけているのか計算したことがありますか?
1年間でかかる金額はおよそ18万円!
18万円あったらできることといえば・・・大型家電の買い替えなどができるかもしれませんね。
上の図のように、吸っている年数が長ければ長いほど、できることの幅は広がっていることがわかります。タバコは吸っている期間が長ければ長いほど、吸っている本数が多ければ多いほど、その分健康への影響やお金への影響も大きいものです。長い期間でみてみるとタバコを吸う代わりにできることがこんなにあったんですね。
「禁煙が成功したら○○するぞ」と、自分へのご褒美を目標に禁煙活動に取り組んでみるのも一つの方法かもしれません。禁煙に今すぐに取り組めない場合でも、とりあえずご褒美(目標)を何にするか考えてみるだけでも意外と楽しいかもしれませんね。
禁煙の離脱症状との向き合い方
禁煙するとき不安になるのが「離脱症状」。吸いたい気持ちが何度も訪れたり、夢にまで出たり・・・
イライラが積もってタバコをやめたほうが逆にストレスが溜まって身体に悪いんじゃないか?と思われる方も多いはずです。
しかしながら、タバコを吸うこともまた皆さんご存知のように多くのストレスが溜まります。その例をご紹介します。
タバコを吸うとイライラや落ち着かない感じが煙とともにスーッとおさまっていく感覚・・・
「これだからやめられない」と考える喫煙者は多いのではないでしょうか?
しかし、タバコを吸うことでイライラが一時的に落ち着くかもしれませんが、イライラの原因が解決したわけではないですよね。
タバコを吸ってスッキリするはずが、逆にタバコが吸えずにイライラするという状況を作り出してしまっているといえます。つまり、これらのストレスはタバコをやめることでなくなるストレスなのです。
また、「禁煙したら体重が増えるのが嫌」という声も多く耳にします。確かに、禁煙すると約8割の方に平均2Kgの体重増加がみられますが、禁煙2年目以降には体重がさらに増加する傾向はなかったことがわかっています。
しかし、喫煙は病気の原因として予防できる最大の原因であり、動脈硬化の独立した危険因子であることから、一時的な体重の増加はあるかもしれませんが、がんや心筋梗塞、脳卒中などのリスクを減らし、健康な生活を送ることができると考えると・・・。
風邪をひいたときに熱が出ますが、この熱は身体がウイルスと戦っているときに出る症状で、よくなるために必要な経過です。これと同様に、禁煙したときに吸いたい気持ちが出るのは「タバコを吸わないことが普通」になるための症状で、よくなっていくための必要な経過なのだと思うようにしましょう。
お近くの禁煙外来を受診してみませんか?
「やめなきゃいけないことはわかってる」「たくさんメリットがあるのもわかってる」でも・・・
禁煙の決心を固めるのは本当に難しいことですよね。
タバコを吸いたいと思うことは、脳がニコチンを欲している(依存している)状態であるためです。
タバコがやめられないのは自分の意志の問題ではないのです。
自力では難しい・・・そんなときは禁煙外来の利用を考えてみましょう。
専門の治療を受けることで楽に禁煙することができ、しかも、安価で受けることができます。
あなたに合った方法で、専門の先生がきっとサポートしてくれるはずです。
失敗しても損はない!
禁煙を決意することは大きな不安が付きまといます。
この先ずっとタバコのない生活を送ると想像すると「果たしてそこまでしなくちゃいけないのか」と思うこともあるかもしれません。しかし、それがニコチン依存症なのです。
まず禁煙を開始するとき「今後一生禁煙しよう!」と思うことをやめましょう。
長期的な目標を最初から持つと、途中で疲れてしまいます。
禁煙は失敗したところでその瞬間に病気になったりするわけでもありません。
禁煙を生涯成功させる人の多くは、何度かの失敗を繰り返しています。自転車の練習と同じで、何度も失敗しながら何が悪かったのかを学び、上手にできるようになっていくものです。今までに失敗した経験のある人は、それだけ禁煙のゴールは近いと思いましょう。
さいごに
禁煙前は、タバコに自分を合わせる生活。禁煙後は、自分主体の生活。
禁煙について、少しでも興味をもったあなたは禁煙の入り口にいます。
様々な不安があるかと思いますが、勇気を出して一歩を踏み出してください。
もし、禁煙についてご相談したいことがございましたら、浦添市保健相談センターまでお気軽にお問い合わせください。
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【引用・参考資料】
・知っていますか?タバコの害 沖縄県健康福祉部 平成21年発行
・禁煙支援の基礎知識 医療法人清心会徳山クリニック 令和2年
・たばこ指導のポイント 大阪がん循環器病予防センター 平成25年
・禁煙による健康改善・禁煙支援 厚生労働省eヘルスネット 平成30年
・受動喫煙対策推進啓発ツール 厚生労働省
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