公開日 2013年08月29日
更新日 2014年10月30日
平成25年度 第Ⅱ期常設展
琉球を彫る・アジアを彫る
会期:2013年8月29日(木)~12月3日(火)
漆器の模様付けの方法には、切ったり貼ったり、描いたりと、様々な技法があります。「彫る」技法では、琉球漆器を代表する技法の一つ「沈金(ちんきん)」が、漆面に線を彫って漆を摺りこみ、金箔を埋める技法です。中国や東南アジアにも、漆を彫って模様を表す技法があります。
一方、琉球の工芸や美術にもいろいろな「彫る」表現や技法が使われているのを見ることが出来ます。今回の常設展は、「彫る」をキーワードに、琉球とアジアの様々な彫る文化を展示紹介します。
第1室
琉球漆器の技法
漆の強力な接着力や塗りの技法を工夫し、琉球の人々は様々な文様を付ける技法を発達させてきました。第1室では様々な琉球漆器の技法を紹介します。
黒漆柳下人物螺鈿箱 | 黒漆桃鳥堆錦盆 |
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第2室
琉球の沈金
琉球の沈金は、薩摩が侵攻する以前の古琉球と呼ばれる時代から現代まで作られ続けてきました。第2室では時代によって変化する沈金の文様表現を紹介します。
黒漆孔雀牡丹唐草沈金食籠 | 朱漆玉取龍沈金長方盆 |
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第3室
沈金技法いろいろ
沈金技法は、琉球だけでなく中国や東南アジア、日本など各地で行われています。第3室では、琉球漆器の沈金の時代による変化や、他の地域の沈金を紹介します。
朱漆桜沈金盃洗 | 朱黒漆牡丹唐草沈金鍔広盛器 |
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第4室
アジアの彫る技法
漆器には、沈金以外にも様々な《彫る》技法があります。第4室では、技法や製作地によって違う、漆器のいろいろな表情を紹介します。
朱漆金彩獅子形容器 | 黒漆花文藍胎蒟醤容器 |
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第5室
琉球を彫る
かつて琉球には、漆芸だけでなく、様々な《彫る》文化がありました。第5室では、琉球の多彩な《彫る》文化をお楽しみ下さい。
芭蕉布地紅型風炉先屏風(蟹に鯰鮎蝦蛄文様、裏:馬に羽子板・海老に竹文様) |
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「人間国宝と語る リュキュウうるしのみらい」関連特別展示
琉球漆器の修理と復元
10月28日(火)~11月10日(日)まで、沖縄県立博物館・美術館で開催されるシンポジウムの関連企画として、修復及び復元した琉球漆器を展示します。
展示作品は、これまで修復した当館蔵の作品を中心に、沖縄県立博物館・美術館及び伊是名村教育委員会所蔵の修復作品、首里城公園(沖縄美ら島財団)所蔵の復元作品で構成します。
黒漆楼閣山水螺鈿印籠 | 朱漆牡丹唐草沈金合子 |
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会期 | 2013年10月28日(火)~11月10日(日) |
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開館時間 | 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで) ※金曜日は午後7時まで(入館は午後6時30分まで) |
会場情報
会期 | 2013年8月29日(木)~12月3日(火) |
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開館時間 | 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで) ※金曜日は午後7時まで(入館は午後6時30分まで) |
観覧料 | 一般150円(120円)、大学生100円(80円)、小・中・高生無料 ※( )は20人以上の団体料金です。 |
休館日 | 月曜日 ※ただし祝日または振替休日に当たる場合は開館します。 |
会場 | 浦添市美術館 |
解説会 | 2013年9月7日(土)、10月13日(土)、11月9日(土) ※毎月第2土曜日に開催しています。(9月のみ第1土曜日開催) ※毎回午後2時から1時間程度行います。 ※参加には常設展観覧料金が必要です。 |
担当学芸員 | 岡本亜紀 Aki OKAMOTO |