公開日 2012年09月28日
更新日 2014年10月30日
2012年度 第Ⅱ期常設展
吉祥文様 ~めでたい漆器・大集合~
会期:2012年9月28日(金)~2013年1月18日(金)
豊かさや長寿、子孫繁栄への願いなどを昔から人々は生活と深く結びつくもの、あるいは想像上のものに託して、絵図や工芸品の文様の中に表現してきました。特に中国では良いことやめでたいことの象徴とされる図柄を身の周りの品々に表すことが盛んで、やがて周辺諸国にも伝わっていきました。そうした図柄は吉祥図、吉祥文などと呼ばれています。
今回の常設展では東洋の広い地域で愛されてきた「吉祥文様」に焦点をあて、縁起の良い作品をその由来と共にご紹介します。また、第5室では市内の発掘調査で出土された漆の塗膜片に関する展示を行います。この機会に合わせてご鑑賞ください。
第1室
富へのあこがれ
容姿の優れていることから百花の王と称され富貴の象徴とされる牡丹、昔から用いられてきた文様でゆとりのある暮らしを意味する魚など、富や豊かさに関する吉祥文様が描かれた漆器を紹介します。
朱漆牡丹唐草箔絵茶弁当 | 黒漆琴高仙人堆彩漆盆 |
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第2室
長寿を願って
長生きをすることは人々の最大の関心事の一つとされてきました。寿命を司る神・寿老人や、不老長寿の象徴とされる仙女・西王母と桃など、長寿に関する吉祥文様が描かれた漆器を紹介します。
黒漆山水人物螺鈿阿古陀形煙草入 | 朱漆海老文堆錦重箱 |
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第3室
子孫繁栄
たくさんの実をつけ蔓が長く伸びることから、子孫が代々続くことをイメージさせる瓜、琉球で好まれた葡萄栗鼠や中国風の子どもが遊ぶ様子を表した唐子など、子孫繁栄に関する吉祥文様が描かれた漆器を紹介します。
朱漆瓜花蝶箔絵密陀絵輪花形合子 | 黒漆山水唐子八雲塗方盆 |
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第4室
めでたい文様いろいろ
富や長寿、子孫繁栄の他にも良いことを表す文様は多くあります。打出の小槌や宝巻など縁起のよいものをちりばめた宝尽くし、幸福のシンボルとされる蝙蝠など、さまざまな意味を持つ吉祥文様が描かれた漆器を紹介します。
黒漆吉祥文螺鈿箔絵箱 | 朱漆蝙蝠瑞雲箔絵東道盆 |
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第5室
小さな漆塗膜片の大きな発見
浦添市内の遺跡、浦添ようどれと当山世利原古墓群から出土した漆の塗膜片や瓦、石厨子のかけらなどを紹介します。また、小さな漆塗膜片の科学分析に関する展示を行います。
朱漆山水人物箔絵皿 | 黒漆樹下人物螺鈿文庫 |
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会場情報
会期 | 2012年9月28日(金)~2013年1月18日(金) |
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開館時間 | 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで) ※金曜日は午後7時まで(入館は午後6時30分まで) |
観覧料 | 一般150円(120円)、大学生100円(80円)、小・中・高生無料 ※( )は20人以上の団体料金です。 |
休館日 | 月曜日 ※ただし祝日または振替休日に当たる場合は開館します。 |
会場 | 浦添市美術館 |
解説会 | 2012年10月13日(土)、11月10日(土)、12月8日(土)、 2013年1月12日(土) ※毎月第2土曜日に開催しています。 ※毎回午後2時から1時間程度行います。 ※参加には常設展観覧料金が必要です。 |
その他 | 音声ガイドを無料でご利用いただけます。ご希望の方は受付にてお申し付け下さい(対応言語:日本語、英語、中国語)。 |
担当学芸員 | 當山 綾乃 Ayano TOYAMA 森根 涼子 Ryoko MORINE |