公開日 2010年10月29日
更新日 2014年10月30日
2010年度 後期常設展
動物の文様
会期:2010年10月29日(金)~2011年4月10日(日)
古より、人々の生活や文化と深く関わってきた動物は、漆器の文様としても広く用いられてきました。2010年度後期常設展では、さまざまな動物が琉球漆器の文様としてどのように表現されたのかを紹介します。
この機会にぜひお楽しみ下さい。
第1室
伝説の動物
この部屋では、想像上の動物とされる龍と鳳凰、また、実在の動物ライオンがモデルになった獅子文様の漆器を紹介します。これらの動物は、卓越した特別な力を持つとされており、姿を見ることのできない伝説的な存在でした。
黒漆雲龍螺鈿大盆 | 黒漆楼閣人物獅子蒔絵遊具箱 |
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第2室
鳥を愛でる
この部屋(第2室と通路2)では、鳥の文様の漆器を紹介します。大空や木々の間を自由に飛び回る鳥たちは、人間にとって最も身近で憧れの存在でした。また、その美しい姿や仲間と戯れる様子は、人々に愛されてきました。鳥の文様は単独の場合もありますが、草花や虫とともに表されたもの、風景の一部や人物の背景になっているものなど、様々な組み合わせが見られます。
黒漆花鳥螺鈿綱代入茶箱 | 朱漆竹雀沈金湯庫 |
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黒漆花鳥漆絵密陀絵屏風 |
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第3室
にぎわう動物文様
この部屋では、様々な動物文様の漆器を紹介します。琉球漆芸に見られる文様は、中国文化の影響をおおいに受けたものでした。そのため、琉球では見慣れない動物も文様として用いられました。中国から伝わった文様は、説話に由来するものや縁起の良い吉祥文が多いことが特徴です。
黒漆童子牛図螺鈿印籠 | 朱漆蝶瑞花箔絵密陀絵文入 |
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通路3
各地の動物文様
こちらでは、日本、朝鮮、東南アジアで制作された動物文様の漆器を紹介します。地域によって異なる器物のかたちや動物の表現をお楽しみ下さい。
朱漆木彫提容器 | 黒漆双鶴寿字螺鈿硯床 |
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第4室
現代の動物文様
この部屋では、動物文様が施された現代の漆器を紹介します。1879年の琉球処分(廃藩置県)によって、漆器制作の中心的存在であった王府の貝摺り奉行所は終焉を迎えました。生産の主流は民間工房に移り、日曜雑器や本土向けの漆器生産が盛んになりました。そのデザインは、王国時代の伝統を受け継ぎながらも、時代の感覚や生活様式を取り入れたものとなっています。動物の文様にも、贈り物やお土産に喜ばれそうな、沖縄のイメージを表したものが見られるようになりました。
黒漆枝菊蜻蛉堆彩漆四方盆 | 朱漆紅型文漆絵食龍 |
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第5室
琉球漆器名品室
この部屋では、浦添市美術館所蔵作品の中でも、特に優れた作品や歴史的に貴重な作品を展示します。
朱漆花鳥螺鈿箔絵密陀絵机 | 黒漆葡萄螺鈿天目台 |
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会場情報
会期 | 2010年10月29日(金)~2011年4月10日(日) |
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開館時間 | 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで) ※金曜日は午後7時まで(入館は午後6時30分まで) |
観覧料 | 一般150円(120円)、大学生100円(80円)、小・中・高生無料 ※( )は20人以上の団体料金です。 |
休館日 | 月曜日 ※ただし祝日または振替休日に当たる場合は開館します。 |
会場 | 浦添市美術館 |
解説会 | 2010年11月13日(土)、12月11日(土) 2011年1月8日(土)、2月12日(土)、3月12日(土) ※毎月第2土曜日に開催しています。 ※毎回午後2時から1時間程度行います。 ※参加には常設展観覧料金が必要です。 |
担当学芸員 | 音声ガイドを無料でご利用いただけます。 ご希望の方は受付にてお申し付け下さい。 (対応言語:日本語、英語) |