公開日 2009年04月03日
更新日 2014年10月30日
2009年度 前期常設展
琉球漆器と世変わり
−薩摩侵攻400年・琉球処分130年−
会期:2009年4月3日(金)~10月4日(日)
薩摩侵攻400年目の節目にあたり、薩摩の侵攻から近代までの琉球漆器の変遷をテーマに展示します。薩摩の侵攻から琉球処分、戦後のアメリカ統治時代など、時代の変化に琉球漆器がどう変わってきたのかをご紹介します。
第1室
島津氏の侵攻
17世紀以前の琉球漆器では、朱漆に貝を用いた螺鈿技法の作品や、黒や緑漆に線を彫って金箔をいれる沈金技法の作品が作られました。
朱漆梅月螺鈿六角盆 | 黒漆葵紋菊螺鈿箱 |
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第2室
中国風の文様
琉球王国時代の漆器では、山水画や吉祥図など、中国の絵画や工芸のデザインを取り入れた作品が数多く作られました。
黒漆楼閣人物螺鈿卓 | 朱緑漆二十四孝図密陀絵盆 |
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第3室
那覇役人と薩摩役人
役職に就く那覇役人の暮らしには、仕事で用いる道具類の他、奉行らの接待、折り目に贈る品などに様々な漆器が用いられていました。王朝末期の那覇役人の日記には、在番奉行就任祝いの宴会の椀や盆、綱引き見物や競馬見物などの物見遊山に持っていく提重や東道盆、病気見舞いなどを持っていくときに使う重箱といった、地元用の漆器の名前がでてきます。
黒漆花鳥密津陀絵箔絵椀 | 黒漆牡丹菱万字文箔絵櫃 |
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第4室
琉球処分以降の琉球漆器
朱漆に堆錦で文様をつけた椀や重箱、煙草入れといった品が多く作られ、県内外に売り出されました。この時代の漆器には、従来の中国的な文様に加え、日本風な文様や、逆にパパイアや芭蕉といった沖縄(南国)をアピールするようなモチーフの文様が付けられるようになりました。
朱黒漆波上風景堆錦硯箱 | 朱漆香水入れ |
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第5室
アメリカ世から現代へ
第2次世界大戦の敗戦後、沖縄は27年間アメリカ施政権下に置かれます(アメリカ世)。その時代、米軍人の注文を受けた記念品や、家族向けの土産品などが数多く作られました。螺鈿や堆錦技法でアルファベットを書いたり、ハイビスカスが図柄に取り入れられて盛んになるのもこの時代からです。
緑漆縦絣文堆錦宝石箱 | 朱漆鳳凰牡丹唐草箔絵大平椀 |
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会場情報
会期 | 2009年4月3日(金)~10月4日(日) |
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開館時間 | 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで) ※金曜日は午後7時まで(入館は午後6時30分まで) |
観覧料 | 一般150円(120円)、大学生100円(80円)、小・中・高生無料 ※( )は20人以上の団体料金です。 |
休館日 | 月曜日 ※ただし祝日または振替休日に当たる場合は開館します。 |
会場 | 浦添市美術館 |
解説会 | 2009年4月11日(土)、5月9日(土)、7月11日(土)、8月8日(土)、 9月12日(土) ※毎月第2土曜日に開催しています。 ※毎回午後2時から1時間程度行います。 ※参加には常設展観覧料金が必要です。 |
その他 | 音声ガイドを無料でご利用いただけます。 ご希望の方は受付にてお申し付け下さい。 (対応言語:日本語、英語) |