記事番号: 1-10142
公開日 2024年05月01日
消費者安全調査委員会は、ヘッドホンタイプの家庭用 EMS 美顔器を首の両側の部分に挟み込むように装着し、稼働してから十秒後ぐらいに、突然めまいのような状態に陥り、その場に座り込むように倒れ、吐き気を催したという申出を受け、当該申出に関する情報収集を行いました。
その結果、家庭用 EMS 美顔器を頸部(首付近)に当てて使用する場合、同様な事故の再発が懸念されることが分かりました。
主な美顔器について
いわゆる「家庭用美顔器」と呼ばれる商品は数多くの種類が販売されており、本件事故に係る EMS 方式の商品に類似する方式は以下のとおりです。
EMS
EMSはElectrical Muscle Stimulationの略で「電気的筋肉刺激」という意味であり、微電流により部位の筋肉を直接刺激し、運動効果を得る方式。電気を通さない性質を持つ脂肪にはほとんど働きかけないので、脂肪を直接減らす効果は期待できない。
超音波
人体に振動を与え、肌の表面に摩擦熱を発生させ、深部温熱療法を行う方式。
RF(ラジオ派)
電磁波の一種のラジオ波を利用し、体内の深部の水分や分子を振動させ、身体の中から熱を発生させ、血行やリンパの流れをスムーズにし、代謝を良くする方式。
<参考>ハイフ
皮膚表面や他の組織に傷をつけずに、高エネルギーの超音波を発生し、体内の一点に集束させる。レーザーやRFでは届きにくかった皮下組織内部にも浸透させることができ、コラーゲン生成だけでなく、皮膚や皮下組織の引締めも可能。
EMS 美顔器を安全に使用するためのアドバイス
〇頸部付近に美顔器を押し当てたり、装着することは避けてください。
〇反射性失神は立位で生じやすいため、失神時に転倒して頭部外傷などの二次被害を引き起こす可能性があるため、周囲の家具などに注意してください。
〇寝不足時や飲酒後などはできるだけ使用するのを控えてください。
〇美顔器の種類によって構造・使用方法などが異なるため、使用前に取扱説明書や注意表示の確認をしてください。
詳しくは、消費者庁ウェブサイトをご覧ください。