記事番号: 1-5433
公開日 2022年08月31日
南米移住者子弟研修生受入事業で研修を終了した研修生からおたよりが届きました。
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ユイマール
2006年度南米移住者子弟研修生
根路銘 マリア ソウルダッド (アルゼンチン)
2006年、浦添市南米移住者子弟研修生として初めて沖縄に訪れました。日本語、茶道、書道、琉球舞踊と三線を学びました。
当時、沖縄についてあまり知りませんでしたが、どんどん沖縄について興味を持つようになりました。沖縄はこんな所だ〜、おじいちゃんとおばあちゃんはどういう生活だったか〜戦争についても色々考え始めました。
そして、2014年、私も沖縄に移住しました。移住や移民は簡単なことじゃないといつも思っています。故郷から離れて、言葉や文化の違いばっかり出てきたり、新しいことにチャレンジしたり、簡単じゃないことも増えます。でも現在、グローバルな世界になっているので、情報提供、コミュニケーションの発達が早く、昔と比べると楽な部分もあると思うので、おじいちゃんとおばあちゃん達はすごいなーと思います。
100年前に、この島は貧しい人たちがたくさんいて、海外でいいチャンスをつかむために海を渡って、移民しました。今の沖縄は数年前から海外や本土からもたくさんの人が働きに来て、移住しています。不思議ですね〜祖父母はそれを聞いたら、びっくりすると思います。
昔と今の沖縄では変わらない、変わって欲しくないことがあります。人の心です。沖縄の優しさ、フレンドリーな雰囲気を私はすごく感じています。私だけではなく、周りの外国人も沖縄はすみやすい、人は優しいと言っています。
3年前からコロナの影響で世界は変化しました。当たり前なことは当たり前じゃなくなっていて、たくさんのことに気づきました。その一つは:繋がりです。沖縄の人は昔から繋がりを大事にしていると思います。これは沖縄の魅力です。人と人のつながり、ウチナーグチで言うとユイマールです。
今年は世界のウチナーンチュ大会が行なわれます。どこからきても、ウチナーンチュ、国籍が違っていても、ウチナーンチュ、まさにユイマールだと思います。
今、また戦争という言葉がニュースでも、新聞でも、どこでも聞こえてきます。悲しい事です。
沖縄も戦争経験があるからこそ沖縄の人、沖縄のことを愛する人、沖縄とつながっている人とともに平和の大切さをつたえたいです。
私はウチナーンチュでよかったと思います。沖縄のルーツを持っていて本当によかったです。誇りを持っています。そのウチナーンチュの誇りに気づかされた、浦添市南米移住者子弟研修に感謝して、これからもウチナーンチュとしてがんばっていきたいと思います。