記事番号: 1-6241
公開日 1900年01月01日
コラム①:浦添市の沖縄県内での水準
初回のコラムでは、浦添市の各経済指標(居住者に関すること、産業分野に関すること、社会環境に関すること、将来人口に関すること)を県全体のそれと比較することで、当該地域の商圏としての水準(レベル感)を整理してみましょう。日本統計センターの「市場情報ナビ MieNa 」を活用すると手軽に把握することができます。以下にその内容を概況してみます。
まず、マーケット規模を示す居住者(人口・世帯数)に関する4つ指標である「住民基本台帳人口(2015)」や「昼間人口(2010)」、「住民基本台帳世帯数(2015)」や「民営事業所従業者数(2014)」をみると評価が高くなっています。ここから県内においても人口・世帯数の規模の大きい地域であることがわかります。すなわち、購買力のポテンシャルが高いことを示しています。さらに「年齢構成(2010)」の面では「10代」、「30代」、「40代」の評価(水準)が高くなっています。また、「借家世帯比率(2010)」の評価も高いことから、相対的に居住者が若く働き盛りでアパートなどの借家に住む世帯の多い地域であることもわかります。
別の指標などでは、「課税対象所得額(2014)」の富裕度、「消費購買力(2014)」の消費生活に関しても評価が高くなっています。
次に、産業分野に関する指標では、規模感を示す「民営事業所数(2014)」の評価も高く、「情報通信業」や「金融・保険業」、「不動産業・物品賃貸業」、「学術研究・専門等業種」、「医療・福祉業」など業種に対する評価も高くなっており、事業所数でみる産業構造の特徴が反映されていると考えられます。従業者の規模としては、10人以上から30人以上の事業所(2014)に対する評価も高いことから、わりと大きな事業所が立地している地域であることもわかります。さらに、「製造品出荷額(2013)」や「小売年間販売額(2012)」、「卸売年間販売額(2012)」などの水準も高く、県内でも経済規模としても大きいこともわかります。
続いて、社会環境に関する指標では、「人口当たり病院・医院数(2015)」の評価が高くなっており、居住地域としての施設充実度において医療環境が整った地域であることが分かります。
最後に、今後の商圏の拡大性につながりうる「将来人口数2020)」や「人口伸び率(2010→2020)」でも評価が高く、さらに働き手となる「生産年齢人口(15~64歳)比率」においても評価が高く、県内において居住空間としても消費生活の場としても経済的な重点となり得る地域であると言えます。
図表1:浦添市の商圏評価に関するイメージ/日本統計センター資料等参考
図表2:主な評価指標の例示/日本統計センター資料等参考