商圏コラムVol.7 市内町丁における商圏としての魅力(評価)

記事番号: 1-3056

公開日 1900年01月01日

今回も日本統計センターによる「市場情報評価ナビ MieNa」(以下、ミーナレポートと略す)を活用して市内町丁の商圏としての魅力を整理したいと思います。前回までは、人口や世帯数などの「居住者に関する指標」、民間事業所数などの「法人に関する指標」、各種消費支出額などの「購買に関する指標」のそれぞれの指標からみた各町丁における商圏として位置付け(ランキング)について概観しました。
 ミーナレポートでは、市内町丁において先の各指標を用いたあらゆる側面から商圏の魅力が評価(ランキング)されています。これらは商圏の魅力を捉える基礎的な指標となり、起業を考える場合もしくは既存ビジネスの拡大・展開を行う場合に、市内町丁での事務所の選定、または顧客ターゲットの絞り込みなど今後の事業展開などに参考になることでしょう。

 今回は、市内町丁における商圏ランキングの中から、消費支出額などの「購買力に関する指標」と商圏を500mと徒歩圏内エリアに絞り込んだ上で、商圏として上位にランクインする町丁にフォーカスし、その魅力(評価)について概観したいと思います。ここで、同ランキングで用いられる「購買力に関する指標」について説明すると、同指標(2014)は大きく9つから構成されており、「食料品の支出額」や「住居関連支出額」から「交通・通信費支出額」、「教養娯楽費支出」など家計の消費支出から成り立っています。さらに中分類でみると合計17項目となり、各指標による町丁のランキングが記されています。ちなみに、ランキングに際しては、各指標における市内の平均値をベースとした相対的な評価が成されています。

 先の条件設定においては、「宮城3丁目」が上位に多くランクインしています。購買力をみると、全般的に市内での平均値より高い水準となっており、その中でも「中学校補習教育支出額」や「幼児・小学校補習教育支出額」などの「教育費支出額」の水準が高くなっています。これは、(いわゆる)学習塾や習い事などへの支出が多いエリアとなっているのでしょう。参考までに、同エリアでの居住者マーケットとしての魅力(評価)をみると、人口や世帯数や富裕層の数などの評価が同市内で高くなっています。また、法人マーケットとしての魅力(評価)としては、事業所数や密集度などで評価が高い一方、事業所数の伸び率などにおいては平均的な水準にとどまっていることがわかります。

 このように、「浦添市宮城3丁目」の周辺500m圏において、各種データ(同レポート)に基づくと市内でも購買力に関する評価が高く(支出額が相対的に高い)、また、購買力に関係する居住者に関する評価としては人口や世帯数などの多さ、法人に関する評価としてもそのボリューム面での評価が相対的に高いエリアとなっているようです。さらに他のデータを分析の主軸に添えることで、あるゆる側面からの評価ができ、商圏設定を広域にすることで用途に応じた商圏の魅力を整理することが可能となっています。

 商圏の魅力(評価)は、各区町丁において、居住する「居住者」や立地する「事業所」のボリュームやエリア内での購買力、伸び率などの将来性などの中でどの指標を重視するのか、また、圏域の設定方法などで異なってきます。既存レポートやデータなどを活用し、用途に応じた情報の整理が求められています。

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