記事番号: 1-5313
公開日 2009年03月04日
浦添の皆さんありがとう!
「いちゃりばちょーでー」忘れないよ
南米移住者子弟研修生受入事業
比嘉 森川 マリ エレナ(ペルー出身:4世) 新垣 シルレイ 春美(ブラジル出身:2世)
南米移住者子弟研修生受入事業は、南米4カ国(アルゼンチン、ブラジル、ペルー、ボリビア)に移住した浦添出身者子弟の中から優秀な人材を選抜し、県内で日本語や沖縄の文化等の研修を受けながら、沖縄に対する理解を深め、帰国後は本市と母国との架け橋として、国際交流を図ることを目的に行われています。
平成20年度は6月21日~12月17日の期間、ペルーから比嘉 森川 マリ エレナさん(4世、曽祖父が小湾出身)と、ブラジルから新垣 シルレイ 春美さん(2世、祖父・父が沢岻出身)が来日し、県内及び市内で日本語や文化を学びました。
★ 研修生の1週間のスケジュール ★
午 前 | 月~金 | 日本語研修 |
午 後 | 火 | 生け花 |
水 | 書道 | |
木 | 三線、茶道 | |
金 | 琉球舞踊 |
★ 文化研修でお世話になった先生方 ★
生け花 | 小原流 安田 吉子 先生 |
書道 | 大城 碧鳳 先生 |
三線 | 野村流古典音楽 渡名喜 庸功 先生 |
茶道 | 表千家 比嘉 美津子 先生 |
琉球舞踊 | 柳清本流和華初志の会 上原 初子 先生 (髙良和子琉球舞踊修練所) |
また、11月17日~同月21日の5日間は、研修生が希望する分野の企業訪問を行いました。
比嘉 マリ | 医療法人宇富屋 玉木病院 様 (宜野湾市愛知在) |
新垣 春美 | オリオンビール株式会社 様 (浦添市城間在) |
12月3日には、市役所9階展望ロビーにて、お世話になった先生方や親戚の皆さんが見守るなか修了式及び送別会が行われ、修了証書の授与と、半年間の研修の成果として琉球舞踊などの発表をしました。
** 研修生の半年間の感謝の気持ち **
<比嘉 森川 マリ エレナ>
ペルーから遠く離れた沖縄に着いて半年がたちます。
沖縄のことは日系人である両親や祖父母からよく聞いていましたが、実際にこの目で見た沖縄は、聞いていた以上に素晴らしく、生活をしていろいろ学ぶうちに本当の故郷のように感じました。
滞在中、浴衣や着物を着たり、エイサーやサルサを踊ったり、そしてそれを皆に教えたり。また、数え切れないほどの沖縄の祭りに行きましたが、一番だったのはもちろん「てだこまつり」でした。
沖縄では、出会った人達の優しさや、我慢強さに触れ、いつも助けられました。
親戚の比嘉家の皆さんと会えたことは、ここでの最高の経験です。4世である私にとっては遠い親戚になりますが、この沖縄にも頼れる親戚がいると知り、私もウチナーンチュだ!と、胸を張って言うことができます。
また、この半年間の研修で多くの先生方にお世話になりました。おかげで半年前より日本語がもっと理解できるようになりました。そして私は今ウチナーンチュであることだけでなく、琉舞、三線、書道、生け花、そして茶道ができるようになったことをとても誇りに思っています。これからも練習を続け、ペルーで伝えていきたいと思います。
皆さん、半年間本当にありがとうございました。
<新垣 シルレイ 春美>
半年間の研修を終え、寂しさで心が締めつけられるようです。
皆さんには「ありがとう」の感謝の言葉だけでは足りません。
私は新垣家に生まれたことを感謝しています。沢岻出身の祖父と父が暮らしていた沖縄が、とても素晴らしいところだと知ることができました。なんでも穏やかで、皆が親切で、そしてどこへ行っても「すごい」、「きれい」という言葉しか浮かびませんでした。
そして、研修では多くのことを学びました。
生け花では、先生が丁寧に花の見方や気持ちが伝わるような生け方を教えてくれ、また書道ではひらがなを書くのがどんなに難しいかを知りました。でも先生はいつもきれいですよと誉めてくれました。
三線の先生は優して楽しい人で、私が一人下手でも「上等さー」と言ってくれました。
茶道の先生はいつも文化や茶道の歴史の話をしてくれ、行儀作法も教えてくれました。全部覚えることはできませんでしたが、とても勉強になりました。
琉舞は覚えるのが苦手で毎回苦労し、先生に「楽しく踊りなさい」とよく言われました。でもおかげで修了式では「かぎやで風」「貫花」の2曲も踊ることができました。
私はとても恵まれています。なぜならブラジルと沖縄という素晴らしい二つの文化を持っているからです。この研修で得たことを、母国でも生かし、また浦添との交流を続けていきたいです。
本当に、ありがとうございました!!