記事番号: 1-6193
公開日 2013年03月22日
~戦争を風化させず、平和な世界を私たちから~
浦添市では、昭和61年に「平和都市宣言」、平成8年に「核兵器廃絶宣言」を制定し、平和に対する意識を更に高めるため、平成8年度から中学生平和交流団を県外へ派遣しています。今年度で17回目となるこの事業は、平和学習を通して、未来を担う中学生が戦争の悲惨さ、平和の尊さを学び、次世代へと伝えていくことを目的としています。
平成24年度は、長崎県長崎市へ浦添市中学生平和交流団を派遣し、青少年ピースフォーラムにおいて全国の平和交流団と交流しました。派遣に当たっては、事前・事後研修を実施し、沖縄戦や浦添・宜野湾戦について学びました。また、第二次世界大戦時に浦添国民学校(現在の浦添小学校)の疎開先であった宮崎県日向市から中学生平和交流団が来沖し、本市の中学生平和交流団と平和について意見交換しました。
◎第1回事前研修(7月26日) 浦添・宜野湾戦跡巡り
チヂフチャーガマ ~ 嘉数高台公園 ~ 前田高地(浦添城跡)
講師:翁長 政善 氏(NPO法人うらおそい歴史ガイド友の会)
第1回事前研修では、浦添・宜野湾戦跡を巡り、自分たちが住む浦添での戦闘や当時の様子について学びました。戦争の悲惨さを学ぶにつれ、平和の大切さについて改めて考えることができました。
▲前田高地平和之塔で黙とうをしました。
▲嘉数高台公園でトーチカを見学しました。
◎第2回事前研修(8月3日) 南部戦跡巡り
首里司令部壕 ~ 沖縄県平和祈念公園 ~ ひめゆりの塔・資料館 ~ 轟の壕
講師:仲間 孝藏 氏(NPO法人うらおそい歴史ガイド友の会)
第2回事前研修では、南部戦跡を巡り、平和の礎やひめゆり平和祈念資料館などを見学しました。また、轟の壕では、実際に壕の中に入り、当時の避難住民の過酷さを体験しました。
▲平和の礎で説明を受ける団員たち
▲足場の悪い壕の中を進む団員たち
◎本研修(8月7日~8月10日) 長崎市
長崎では、青少年ピースフォーラムや長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に参加しました。また、原爆資料館などを見学し、原爆の恐ろしさや戦争の悲惨について学びました。
原爆落下中心地や平和祈念像前で開いた平和集会では、平和の願いを込めて各中学校で作成した「平和のメッセージ」を朗読し、折鶴の献呈をしました。
本研修の最終日には、被爆者の方々が入所されている「恵の丘長崎原爆ホーム」を訪問し、被爆体験講話を聞きました。また、交流会ではエイサーを踊り、会場から暖かい拍手が送られました。
▲原爆落下中心地での平和集会
▲青少年ピースフォーラムで他県の学生と平和について意見交換しました。
▲ホームでエイサーを披露しました
▲入所者のみなさんとの記念写真
◎事後研修(8月14日、8月22日)
事後研修では、市長への研修報告をしたり壁新聞を作成したりしました。
8月22日には、太平洋戦争中、浦添国民学校(現在の浦添小学校)の疎開先であった宮崎県日向市から平和交流団が来訪し、本市の平和交流団と意見交換をしました。日向市との交流会では、戦時中、日向市に疎開した方の体験談を聞きました。
▲日向市との交流の様子
▲日向市へ疎開した方の体験講話を聞きました。
▲市長報告会
▲作成した壁新聞は、市役所や市内中学校にて展示しました。
◎第66回浦添市戦没者追悼式
浦添市では、第二次世界大戦で戦没された方々を追悼し、御霊の御冥福と世界の恒久平和を祈念するため、戦没者追悼式を毎年実施しています。
中学生平和交流団は、沖縄戦で亡くなった方の遺族、市関係者らが参列するこの追悼式において、沖縄、そして長崎で学んで培った平和を希求する心を込めて「平和のメッセージ」を朗読しました。