那覇港浦添ふ頭地区公有水面埋立事業(第一ステージ)の環境影響評価調査に係る検討経緯

記事番号: 1-3505

公開日 2015年12月21日

那覇港浦添ふ頭地区公有水面埋立事業(第一ステージ)の実施にあたり、浦添市土地開発公社は環境影響評価書等に基づき、環境調査を実施し環境保全の措置を講じてまいりました。これまで実施してまいりました環境保全の措置について、以下のとおり経緯をご報告いたします。



 



1.環境影響評価調査に係る検討経緯について



 平成18年2月7日付けで沖縄県知事に送付した本事業に係る環境影響評価方法書における土地利用計画は、面積約25.1haとなっていました。しかし、その後、平成18年5月に牧港補給地区返還合意という大きな社会情勢の変化を受けたことで、今後の浦添市における西海岸開発については、返還時期は想定できなくとも、牧港補給地区跡地利用計画と一体となって魅力あるまちづくりをすべきとの視点から、環境影響評価準備書及び評価書での検討において計画の見直しを行いました。



 その結果、埋立面積を、方法書段階での約25.1haから準備書では約22.2haへ、環境影響評価書では約18.3haへ変更となりました。事業規模縮小の経緯については、以下のとおりとなっております(図 1参照)。



  



(1)浦添ふ頭北緑地の見直し



 方法書段階で計画していた浦添ふ頭北緑地(約3.5ha)は、日米再編協議による牧港補給地区(キャンプ・キンザー)返還合意や今後策定する牧港補給地区跡地利用計画等を勘案した場合、将来的には、コースタルリゾート地区への市街地からのメインエントランスとなる場所に位置しております。したがって、牧港補給地区との緩衝緑地としての整備を急ぐのではなく、緑地の機能、土地利用のあり方を今後十分な検討を図ることが必要不可欠であると考えており、本事業における整備を見送り、対象区域から除外することとしました。



 また、緑地の整備を見送った北側約1kmの事業地背後は、閉鎖海域となるため、環境保全措置として臨港道路(浦添線)の北側道路用地(以下「北側道路用地」という。)にボックスカルバートを設置し、海水交換を保つことで環境への影響の低減を図るものとしました。



 



(2)浦添ふ頭北緑地前面における北側道路用地埋立の見直し



 平成19年10月30日付けで沖縄県知事に送付した準備書の土地利用計画では、住民意見等及び沖縄県知事意見において、環境保全の見地から様々な意見が出されました。ボックスカルバートを設置する予定であった道路用地について、自然環境学習等の活動を行う地元小・中学校や里浜づくり活動団体等から、自然海岸の保全を踏まえた橋梁化の要望が数多く寄せられ、県知事意見においても橋梁化の検討及び生物の生育・生息環境の保全を踏まえた環境保全措置の必要性が示されました。



 浦添市としては、こうした意見を真摯に受け止め、関係所管である那覇港管理組合、内閣府沖縄総合事務局那覇港湾・空港整備事務所と調整・協議を行い、環境に対する影響を低減するため、北側約1kmの道路用地について一部橋梁化することが実現しました。



 



(3)浦添ふ頭東緑地の見直し



 浦添ふ頭東緑地(約2.3ha)は、方法書及び準備書時において地盤高D.L.+4mで整備する計画となっておりましたが、西洲側に存在するアダン群落、オオハマボウ群落、クロイワザサ群落等が集まる自然植生が消失することが懸念されたため、自然植生が残存するよう、計画地盤高の一部を低く変更しました。



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 図-1 事業規模縮小の経緯



 



2.臨港道路(浦添線)の北側道路用地の一部橋梁化について



(1)検討経緯



 北側道路用地(約1km)については、内閣府沖縄総合事務局那覇港湾・空港整備事務所において一部を橋梁化する設計変更を行いました。



 平成20年12月以降、地元協議や景観まちづくり審議会などを行っており、平成22年度は地元利用者への説明会を計3回行いました。また、本事業では、空寿崎側において一部埋立を伴うため、平成22年9月に埋立申請に係る願書を提出し、平成23年1月に免許書により承認を得ました。



 



(2)一部橋梁化する事業実施区域の位置



 一部橋梁化を行う事業実施区域は、図 2に示すとおり、既存の埋立地から空寿崎までの海域に位置しています。なお、埋立事業実施区域は、内閣府沖縄総合事務局那覇港湾・空港整備事務所及び浦添市土地開発公社の2者が行う範囲を示しております。



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図 2 事業実施区域


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