【特集】消費者トラブルを未然に防ぐ多様な主体の取り組み(28.5)

記事番号: 1-743

公開日 2016年06月03日

消費者トラブルを未然に防ぐ

消費者トラブルは、市役所のみならず多様な主体が一体となって

向き合い取り組むということが大事です。

そこで、多様な主体の中から銀行と警察に消費者を守る

取り組みについて話しを伺いました。



銀行の取り組みを伺う:沖縄銀行大平支店



銀行の取り組み










ATM操作を求める電話には絶対に応じないでください。

もし被害が発生した場合には、速やかに警察に相談・連携することが大事です。




 銀行にも詐欺などに関する相談があります。手口としては、銀行員がいない店外ATMに誘導されるケースが多いです。

 銀行は、還付金詐欺やオレオレ詐欺などの被害を未然に防ぐために、店内ATMを利用するお客様の中にフルフェイスヘルメットを着用している人や電話をしながらATMを操作している人がいた場合は、必ず声かけをしています。

 この声かけは高齢者に限らず、若い人にも必ず声かけをしています。それはなぜかというと若い人の場合は、被害者という視点だけではなく、犯人側ということも考えられるためです。

 銀行は日々、ご利用者に気持よく利用していただくために「いらっしゃいませ」とあいさつすることや声をかけることに力を入れています。これは接客サービスという側面はもちろんありますが、「防犯」という側面もあります。

 いつでも笑顔であいさつし、声をかけることで犯罪の抑止につながるのではないかと思います。



 別の支店の話ですが、この声かけがあったおかげで、振り込め詐欺が未然に防げたという事例もありました。

 その他の取り組みとしては、被害防止のためATM操作の際には、最初の起動画面で注意喚起のお知らせが出るようになっています。また、以前は自分名義の口座を複数開設することができましたが、口座が売買されて犯罪に使われてしまうということもありますので、よほど合理的な理由がなければ複数口座を開設したり、遠方からの口座開設依頼についてはお断りすることになります。たとえ、同じ市内であっても自分の居住区じゃないところで口座を開設する場合にも目的や理由を問います。

 銀行としては、行員全員で被害を未然に防ぐということに重きを置いて日々業務に取り組んでいます。

それでも被害に遭ってしまった場合でも、「振り込め詐欺救済法」という法律に基づく救済制度がありますので、速やかに銀行に相談するか、最寄りの警察署に必ず届け出てもらえればと思います。

 



警察の取り組みを伺う:浦添警察署



警察の取り組み










架空請求などについては、最初の段階で無視する勇気を持つことが大事です。

また自分も被害に遭うかもしれないという認識を持って、平時から備えて欲しいと思います。




 警察に相談が寄せられる中では、架空請求などのネット関連の相談が多いです。

 平成26年度の相談件数は987件、平成27年度も同様に推移しています。相談する年齢層は40代が多く、次いで65歳以上が多くなっています。

 振り込め詐欺など実際に被害に遭ってしまった場合、警察が一番に考えるのは被害に遭われた人の原状回復を図るということです。金融機関と連携して速やかに口座凍結を行うことにより、凍結のタイミングで残高があれば「振り込め詐欺救済法」に基づく救済が受けられます。犯罪に使われた口座に、複数被害者がいた場合、残高を上限に被害額を按分してお返しすることになります。犯人が口座からお金を引き出してしまうと救済は受けられませんので、被害に気付いたら、直ぐに金融機関や警察へ連絡をすることが大事です。



 警察は犯人逮捕のために全力で捜査をしますが、こういった犯罪に使われる口座は、ヤミ金融業者が借金の肩代わりに作成したものであったり、バイト感覚で口座を作って売買するケース、倒産した会社名義の口座が使われるなど、犯人は使い捨て口座を多く持っています。ですので凍結した口座の名義人が直接の犯人ではないことがほとんどで、犯罪被害を根本から断ち切るということに至らず、いたちごっこである現状があります。



 詐欺被害や架空請求被害に遭わないためには、最初の段階で無視することが大事です。

 相談事例の中には、高齢者がパソコンを意味も分からず利用し、アダルトサイトを見てしまったがために料金を請求されてしまい、恥ずかしさから、一人で悩んでいたケースも多くあります。

 また、成すがままに個人情報を漏らしてしまうことで、その情報が取り引きされて、新たな被害につながってしまう負の連鎖が起こることも考えられます。

 こういったワンクリック請求については、閲覧しただけでは契約が成立することはまずないので、一人で抱え込まずに相談して欲しいと思います。



 警察としては、巡回連絡等で各家庭を訪問して注意喚起したりします。訪問先には一人で生活する高齢者もたくさんいます。高齢者の場合、振り込め詐欺と分かっていても、寂しさから優しい語り口で電話してくる相手の言いなりになって被害に遭ってしまうこともあります。そのような被害に遭わないためには、当事者も被害に遭うかもしれないという認識を持つと同時に、家族であったり、地域が高齢者などを見守るという体制を整えることが大事だと思います。

 最後に、警察は依頼があれば、防犯の取り組みとして、防犯講話なども開催します。開催希望の団体などがあれば、浦添署まで気軽に連絡いただければと思います。

 地域一体となり消費者トラブルに目を向け、防犯に取り組むことで、消費者トラブルが減少し、市民の安全・安心な生活に寄与できればうれしいです。



 


この記事に関するお問い合わせ

企画部 国際交流課
郵便番号:901-2501
住所:沖縄県浦添市安波茶一丁目1番1号本庁4階
TEL:098-876-1258
FAX:098-879-7224
お知らせ:問い合わせメールはこちら

このページについてお聞かせください

Topへ