【特集】安全・安心な社会を目指して(28.5)

記事番号: 1-5773

公開日 2016年06月03日

消費者月間特集

自分は大丈夫!自分には関係ない!そう思っていませんか?

消費生活を営んでいる以上、誰の身にも消費トラブルが起こることを

認識することが大切です。



安全・安心な社会とは? 専門家が語る浦添市の実情



浦添市でも詐欺未遂事件発生



 去る2月、浦添市内で市役所職員を名乗り、「医療費の払い戻しがあるので、印鑑と通帳を持参し、ATMに向かうように」という電話があったと複数件の情報が寄せられました。いわゆる、よく耳にする典型的な還付金詐欺の一例です。

 幸いにも、いずれのケースも不審に思った市民が、一旦電話を切って市役所の関係部署に問い合せたことで、還付金詐欺であることが発覚し、被害には至りませんでした。

 このように未然に被害をくい止めることができればいいのですが、中には表層化していない事例も、もしかしたらあるかもしれません。

 私たちは日々、消費をくり返して生活を営んでいます。その中においては、子どもや高齢者など特定の年代ということではなく、誰の身にも消費トラブルが起きる可能性があることを理解する必要があります。

 消費者トラブルにはどういった事例があり、どのように対処すべきなのか、5月の消費者月間に合わせて特集を組むことで、少しでも市民の皆さんの意識啓発につながればと思います。

 



みんなの強みを活かせ 〜安全・安心な社会に一億総活躍〜



 毎年5月は消費者月間です。消費者、事業者、行政が一体となって、消費者問題に関する教育・啓発等の事業を集中的に行っています。「消費者基本法(消費者保護基本法の前身)」が昭和43年5月に施行されたことから、その施行20周年を機に、昭和63年から毎年5月が「消費者月間」とされています。

 今年の消費者月間統一テーマは、見出しのとおり。

 浦添市の消費者、事業者、行政の取り組みを消費者トラブルなどの事例や現状を特集という形で紹介し、「すべての主体が活躍する」「安全・安心で豊かな社会実現を目指す」きっかけになればと思います。

 



浦添市の消費生活相談現状



 浦添市では、市民の消費生活の安全・安定・利益を確保するため、消費生活相談員を配置し、市民および市内企業等から日々寄せられる相談に対応しています。

 この表は、直近5年間の消費生活相談件数を示したものです。毎年300件近くの相談があり、消費者トラブルは後を絶たないのが現状です。

 そこでどういった相談が多いのか、相談の多い年代などを浦添市消費生活相談員でありNPO法人消費生活センター沖縄の西村祐子さんに話を伺いました。





































































































































浦添市消費生活相談の受付件数
  H23 H24 H25 H26 H27 平均
4月 38 28 27 41 20 30.8
5月 45 37 31 26 37 35.2
6月 38 35 29 24 27 30.6
7月 34 35 31 19 25 28.8
8月 34 28 21 20 26 25.8
9月 25 24 28 32 23 26.4
10月 27 22 28 32 29 27.6
11月 17 27 27 16 38 25.0
12月 22 12 24 27 27 22.4
1月 21 19 21 17 26 20.8
2月 23 17 26 19 34 23.8
3月 29 22 21 23 32 25.4
合計 353 306 314 296 344 322.6


時代とともに変わる消費者トラブル



 時代によって消費者トラブルの事例などは変わってきていると語り始める西村さん。

 ひと昔前までは多重債務に関する相談が多かったが、最近はICT技術の発展により、ワンクリック請求詐欺や詐欺ではないがインターネットのプロバイダー契約に関する相談が多くなっており、今やインターネットに絡む相談は2番目に多い相談内容となっています。

 また、「詐欺ではないが、住居の賃貸借契約に関する原状回復請求が不当ではないかなどの相談も多くなっています。

 相談する年代は、高齢者が多いというイメージがあると思いますが、以外にも子育て世代からの相談が多い」という現状を西村さんは明かします。

「子育て世代は、アパートの賃貸借やマイホーム購入、車の購入など、他の世代に比べて契約を多く結び、消費活動が活発であるという事実があるからだと思います」と西村さんは分析します。

 



誰の身にも起こると認識する



「消費者トラブルと言えば、詐欺やマルチ商法など悪質で違法なものも、イコール高齢者が騙されると思いがちですが、日常の中にある、ありとあらゆる消費活動にトラブルとなり得る潜在的可能性があり、誰にでも起こり得るということを認識することが大事です」と西村さんは訴えます。

 子どもがオンラインゲームで多額の請求を受けることもあり、子どもの時から消費者教育を実施することや、高齢者については、寂しさから話し相手になって被害に遭うこともあるので、高齢者の見守りの重要性を語りました。



 


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