記事番号: 1-1480
公開日 2016年06月06日
Firefighter 女性消防士 素敵に輝く
−なぜ消防士という職業を選択したのか。
知花 数少ない女性消防士に憧れがありました。
金城 私は正義感が強く、正義感=消防士だと思い、消防士になりたいと思いました。
−平成17年当時に新聞社のインタビューで、知花さんは「男性が多い現場で女性が1人でもいたら、役立つことがあると思う」、金城さんは「頼られる消防官、スーパーウーマンになりたい」と語っていますが、11年経った今、自分が思っていたことは出来ていますか。女性消防士として思うことは何かありますか。
知花 消防士になった頃、体力・筋力には自身があったのですが、現場や訓練で全然通用しなくて、初めは葛藤の毎日でした。しかし、女だから男だからといって区別することなく厳しい訓練をさせてもらったおかげで、今ではトレーニングも訓練も同じ内容のものが出来るようになりました。甘やかさなかった職場環境に感謝しています。
金城 理想像には、近づいていますがまだまだです。体力ではもちろん男性には勝てませんが、消防は体力勝負の現場だけではなく、事務の仕事もあります。「男だから」「女だから」で区別されることはありません。事務方がいてこそ、消防車や救急車を購入したり消防行政を運営できるのだと思います。今は現場を支える存在でありたいと思います。
知花・金城 市民の安全や財産を守るという思いは、みんな一緒。所属や性別は関係ありません。
Pioneer 女性の社会進出の先駆的存在 新垣幸子さん
世の中には色々な人がいます。
私は、男女共同参画社会というのは全ての人が住みやすい、生きやすい社会にするということが大きな目標であると思っています。
男性も女性も自分たちが持っている力を十分に発揮し、社会に参画して、結果得られる利益を平等に享受できること。男性が働いて女性が家を守るという形だけではなく、その逆もあっていい。男性も女性も社会に出て行って働ける社会、働き方を互いに調整して家庭生活を両立するワークライフバランスの社会。そういった多様性を受け入れ、一人ひとりが生き生きと輝ける社会を作って行くことが男女共同参画社会だと思います。
昔に比べれば、「男女共同参画」という言葉や考え方が社会に浸透してきていると思います。例えば、再婚禁止期間が6か月から100日に短縮決定されるなど、法律や社会制度も時代にあったものに変わってきています。とは言っても、まだまだ女性にとっては不合理な事や取り組むべき課題はたくさんあって、男女共同参画社会の実現に向けた不断の活動を継続していく必要があります。
性別などで区別されることはないんだという意識や感覚は、日常的に営まれる家庭生活を通して、子どものときから自然に学んでいくという事が重要です。
子どもは、母親や父親の背中を見て育つものです。積極的に育児や家事に参加している父親の姿、母親の姿が子どもにとっては最大の学びとなるのです。
また、家庭だけでなく、教育現場でも男女混合名簿の実施など、性別の違いを理由に区別や差別はされることはないということを子どもたちが肌で感じ取れる環境を整えてあげることが大事です。
自分の性への違和感を持っている子どもたちは確実にいます。そういった性の多様性を受け止めて、全ての人がお互いの人権を認めて尊重し合える社会であって欲しいと願います。