【ROAD】05:仲里 進さん

記事番号: 1-3956

公開日 2016年10月27日

ROAD 仲里進さん



仲里 進さん:沖縄から世界へ〜プレッシャーや課題を力に〜











仲里さん近影仲里 進さん

リオデジャネイロ・パラリンピック

ウィルチェアーラグビー日本代表(39)



1977年4月6日生まれ

浦添市 内間出身

内間幼稚園→内間小学校→神森中学校→浦添高等学校

アディダスジャパン所属



車いすバスケ、車いすツインバスケットボールを経てウィルチェアーラグビーを2002年から始める。2004年のアテネから、北京、ロンドン、リオと4大会連続出場。リオパラリンピックで銅メダル獲得し、注目を浴びる。





 リオ2016パラリンピック・ウィルチェアーラグビーで日本代表チームが3位決定戦に勝利し、銅メダルを獲得。悲願のメダル獲得に日本中が湧きました。そのチームの一員にモヒカンヘアーがトレードマークの選手がいます。浦添市が誇るべき選手・仲里進さん(39)です。仲里選手のパラリンピック出場は04年のアテネから数えて4度目。今やチームを引っ張るベテラン選手です。



 そんな仲里選手がウィルチェアーラグビーを始めたのは今から14年前。生まれつき先天性多発性関節拘縮症という障がいを抱えますが、スポーツが大好きだった仲里選手は、障がいをものともせず子どもの頃は友達と共にサッカーに熱中します。車いすを利用するようになったのは18歳の時。車いすでも競技できるスポーツがしたいという思いから、車いすバスケットボールや車いすツインバスケットボールに出会いのめり込みます。

 当時、車いすバスケットボールのチームメイトであり、ウィルチェアーラグビー日本代表選手であった神里和彦氏にその能力を見出され「バスケは国内のみの競技。ラグビーなら世界を目指せる。世界を目指してみないか?」と誘われます。仲里選手はその

言葉に心動かされ、ウィルチェアーラグビーを始めます。競技開始後その能力を開花させ、わずか2年で日本代表に選出され、アテネ大会への出場を果たし、今年開催されたリオに至るまで第一線で活躍し続けています。



 ウィルチェアーラグビー最大の魅力は何と言っても車いす同士が激しくぶつかり合うタックル。その衝撃の凄さは、仲里選手がラグビーに出会った当初「怖かったです」と言わしめる程。しかし今では「自分の力を出し切れるスポーツであり、その衝撃が快感なんです」と笑顔を見せます。持ち前の明るさでチームのムードメーカー的存在の仲里選手。ここまでの道のりは決して順風満帆だったわけではありません。

「思春期には障がいに対する周囲のいじめや偏見に悩み、行き詰ったこともあります。そんな時に心の支えとなったのが車いす競技であり、私の居場所でした。過去のことがあって今の自分がある。負けん気が備わったと思えばすべてプラスになっています」と語る仲里選手。苦悩を乗り越える並々ならぬ努力がありました。



 トレードマークのモヒカンについては、「どうやったら皆さんに覚えてもらえるか、北京大会からこのヘアスタイルになりました。それ以降やめられなくなってしまって…。このヘアを維持するの意外に大変なんですよ」と笑って答えます。

「今回リオパラリンピックで銅メダルが取れたのは周りのサポーターやたくさんの応援してくれる人たちのおかげだと思っています。この銅メダルには重量以上に重みを感じます。世界一を目指すとなると今以上に追い込んでいかなければならないなと思います」と仲里選手は真剣なまなざしで話します。



地元「沖縄」から羽ばたくことに意味がある



 生まれも育ちも沖縄。ラグビー競技の拠点も沖縄。仲里選手は「沖縄から」ということにこだわります。「いろいろな大会に出場する中で、県外ではあちこちで沖縄を感じます。世界の大会では日本人を感じます。そのたびに、みんなに支えられて僕はここにいると実感します。本気を出せば世界に羽ばたける、だから僕は地元沖縄にこだわるんです。そういう意味では、地元浦添市から市民栄誉賞をいただけたのはうれしいです」と地元への思いを話します。

 仲里選手の今の目標は4年後の東京パラリンピック。「4年後必ずしも代表に選ばれるとは限りません。また、パラリンピックに出場するためには予選を通過することも必須。そして40歳を超えた自分がどこまで戦えるか。私にとっては一日一日が勝負です。いい意味でプレッシャーや課題はたくさんありますが、挑戦し続けたいと思います」

 どこまでも明るく前向きな仲里選手。そこが仲里選手の最大の魅力であり、日本代表チームにとって必要な存在なんだと感じます。

 4年後一番いい色のメダルを獲得した仲里選手の姿が見たい。今後も仲里選手を応援せずにはいられません。



 


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