記事番号: 1-4399
公開日 2017年03月29日
いつもと違う毎日へ
一人一人が豊かな人生を送るために
私たちは日常、人との会話や、祖父母や親の知恵などから様々なことを学んでいます。それが学校教育とは全く関係ないことでも、新しい自分を気付かせるきっかけとなり、い
つもと違う毎日がやってきます。
「学び」によって人生を変えること、それが「生涯学習」です。
浦添市では現在、「いつでも、どこでも、だれでも参加できる生涯学習活動」のイベントであるまなびフェスタを毎年開催しています。
その他、学習環境づくりでは、放課後子ども教室を開催し、キーパーソンづくりとして、てだこ市民大学を運営。「子どもから大人まで」を対象とした多様な生涯学習を通じて、「学び」を地域に還元し、様々な貢献ができるよう取り組んでいます。
心を豊かにする生涯学習。
あなたの毎日を特別なものに変えてくれるに違いありません。
入学したきっかけは「住んでいる沢岻の事をもっと知りたい」
という興味でした
沢岻アマウェーダ同好会
國吉 清さん(66) 平成24年にてだこ市民大学に入学し、沢岻の「アマウェーダ」の再現に尽力した。 平成26年には約70年ぶりの再現となるアマウェーダの初披露を行い、地域の文化継承に大きく貢献。 |
沖縄に古くから伝わる古謡「おもろさうし」はご存知ですか。浦添市の沢岻にも「アマウェーダ」という古謡があるんですよ。
地域で自治会活動を通して、地元沢岻について色々と興味が湧いてきたその時、いろんな人と地域に密着して学ぶことができる「てだこ市民大学」を知りました。すこしリラックスしながら講座などを受けるのかなと思っていたのですが、卒業研究発表があると知った時は、そこまでやるのかと少し驚きました。
入学後、卒業研究のテーマを何にしようかと考えていた時、気になったのは沢岻の歴史についてでした。そこでテーマ探しに入ったのですが、仲良くなった高齢の自治会員から、「アマウェーダ」のことを耳にしました。話を聞くと、その人の母親がよく口ずさんでいたそうで、それはだいぶ昔から謡われていたとの事でした。
興味をそそられた私は、自治会が発刊した『字誌たくし』やおもろ等の古謡の関係資料を調べました。その中で、アマウェーダは稲作の行程をうたにしたもので、約500年以上も以前からうたわれる『伝統行事』であったと知りました。稲作が始まる時、一大イベントとしてこのうたが昔から謡われていたと知った時、『これは地域の宝として残したい』と思ったんです。
そのことを自治会関係者に話すと、皆さんすぐにやる気を出してくれて、研究や練習にとても協力してくれました。そうやってできたのがアマウェーダ同好会。今では敬老会の時期に合わせて練習しています。
てだこ市民大学を卒業後、念願の「アマウェーダ」を敬老会で披露することができた時は感無量でした。約70年ぶりの再現という事で新聞にも取り上げてもらい、再現の試みを通して地元の誇りや思いを感じることができました。
ただ、「アマウェーダ」にはまだ分からない点もあり、今後どのように発展伝承するか、といった課題もあります。地域の人々の思いや同好会会員の主体性も大切にしながら、後世につなげていけたらと思っています。
私たちが目指すのは
市民と行政の「協働まちづくり」です
浦添市教育委員会 生涯学習振興課
課長 石坂 ひとみ さん
学ぶきっかけは人それぞれで、私たちはそれに合った学びの場を自ら進んで選んでいます。「生活の中で何かを学び、これからの生活に生かすこと」それが生涯学習です。
学んだ成果は個人にとどまらず誰かに見てもらいたい、伝えたい、役に立ちたい。すべて循環します。
『それいいね』や『こうした方がいいんじゃない』という声により励まされ、一層頑張れます。
学びの成果を正しく評価できる社会にしていきたいものです。
浦添市教育委員会では、様々な事業で皆さんの学習活動をお手伝いしています。ぜひ気軽にお声かけください。
まなびフェスタ浦添2017
—学び合う楽しさ 広がる笑顔 みんなで創る地域の未来—
充実した「学び」の一日
浦添市では、教育の日関連事業として「まなびフェスタ」を開催しており、いつでも、どこでも、誰でも参加できる生涯学習活動の普及・啓発を目的としています。
今年もまなびフェスタをてだこホールを主会場として2月25日(土)に開催。たくさんのものづくりコーナーや、大規模な学童まつりなどが行われ、子どもたちはやりたいことが盛りだくさん。「次あっち行こう!」と言って親の手を引っ張り、楽しんでいる姿が多くみられました。大人たちも、子育て市民講座や中学生による平和交流事業の報告などを聞き、子育ての知識や平和の尊さを考えさせられるきっかけとなりました。
様々な講座を通して、普段学ぶ機会のないことを老若男女問わず学べる一日となったまなびフェスタ。
見て、聞いて、実践して学ぶ場に、あなたも来年参加してみてはいかがですか。