記事番号: 1-1938
公開日 2019年03月05日
ご意見
昨年の8月7日に公開されたご意見への回答を読んでいて疑問に思うことがあったので、詳しく教えて下さい。
浦添市の公立幼稚園が認定こども園に移行するにあたり、幼稚園教諭の給料表が一般行政職の給料表を適用するとありましたが、職務給の原則とは、給与は責任と職責に応ずるものでなければならないと回答されていました。幼稚園教諭は、行政職とは異なり定期的に更新する免許が必要で、専門性が高い職種と思われますが、その部分に関してはどのような対処が行われるのでしょうか?
また、移行により月額が下回らないようにとの回答でしたが、昇給など退職までに受け取るであろう給料の差も変わらないとの理解で良いのでしょうか?
回答
ご質問にお答えします。
職務給の原則とは、責任と職責に応ずるものでなければならないということであり、具体的には、給料表における級の区分で実現されるものと認識しています。これまで、幼稚園教育職には教育職給料表(県教育職給料表(3)の2級単一級)を適用し、それ以外の職員すべてに行政職給料表を適用してきました。このたび、浦添市立幼保連携型認定こども園の設置を機に、県内他市の状況やスムーズな人事交流等を考慮し、幼稚園教育職員も行政職給料表を適用する予定です。このことにより、これまで「教諭」という単一の職務設定であったものが、「教諭」、「主任教諭」、「係長級教諭=園長」等の職務・職責に応じた給料(職務給)の支給ができることになります。
本市においては、一般行政職のほか、消防職、福祉職(保育士)、保健職、幼稚園教育職などの職種があります。一般行政職の中においては、さらに土木職、建築職、臨床心理士、管理栄養士、社会福祉士等の専門的な資格保持を条件とした採用を行っています。定期的に免許・資格を更新する必要がある職種は幼稚園教諭のほか、臨床心理士もあてはまります。そのほか、更新制度がなくとも、住民福祉の増進や職務充実のために、研修会やセミナーに参加したり、各種資格試験に新たに挑戦したりと研鑽を積む職員は、大勢います。しかしながら、現在の公務員給与制度においては、資格更新やその保持に関わる費用を手当てする趣旨の給付はありません。
文部科学省では、教員免許更新制度を導入した目的は、「その時々で求められる教員として必要な資質能力が保持されるよう、定期的に最新の知識技能を身に付けることで、教員が自信と誇りをもって教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得ることを目指す」としています。幼稚園教諭同様、本市職員がそれぞれの分野で、時代の要請や多様な市民ニーズに応えられるよう、自覚的な自己研修を幾重にも積み重ねていけるよう、支援や体制づくりに取り組みたいと存じます。
わたくしども地方公務員の給与は、地方公務員法第24条第2項に「生計費並びに国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定めなければならない、」とありますとおり、毎年の人事院勧告や県人事委員会勧告を受けて、国や他の地方公共団体、民間給与水準との均衡がとれるような給与改定を行っています。そのことにより、現時点の給料表の水準が退職時まで同じであるという保障はありません。また、上位の職へ昇格する場合もありますので、「退職までに受け取るであろう給料の差」について具体的な金額を示すことができません。なお、昇給・昇格に関する基準は条例及び規則に定められており、職種によって適用ルールが異なることはありません。
今度とも、市政運営にご関心をお寄せいただき、市民のみなさまの貴重なご意見を賜りたいと存じます。