記事番号: 1-4669
公開日 2020年08月05日
【内容】
令和2年8月4日(火)午後6時27分通報の救急事案に対して、要請者からの聞き取りを
十分に行わず、結果的に救急出動の遅れに至ったものです。
【経緯】
令和2年8月4日(火)午後6時27分、傷病者の母親から「娘が倒れている。3~4日前
から38度台の発熱もある」という内容の119番通報を確認しています。
通報を受けた情報指令課職員は、通報内容の38度台の発熱があるということで新型コロナ
ウイルス感染を疑い、この時点では救急隊に出動指令をかけることはせず、要請者である母
親に対して保健所へ相談するよう促しております。
その後、20分経過した午後6時47分に事後確認のため情報指令課職員が要請者である母親
に対して連絡を入れた際に、傷病者の意識レベルが低下している状態であることを確認し、
午後6時50分、救急隊に出動指令とドクターカーに出動要請をかけています(同時刻ごろに
要請者から相談を受けた保健所から、通常の救急対応するよう指示の連絡が入っています)。
午後6時56分、救急隊が現場到着時には、傷病者は心肺停止の状態でドクターカースタッ
フと救急隊で救命処置を施しながら市内の救急病院に搬送しています。
午後7時18分に市内救急病院に到着。結果的に午後7時21分に搬送先の医師により傷病者
の死亡が確認されています。
【原因】
今回の件につきましては、午後6時27分の傷病者の母親からの最初の通報の段階で、発生場
所の特定を確認した以降の聞き取りの中で、3~4日前からの38度台の発熱により、新型コロ
ナウイルス感染の疑いが強いと思い込んでしまい、大事な傷病者の容態の聞き取りを十分に行
わず、要請者の方に対して、保健所に相談するように勧め、その時点で救急車を出動させなか
ったことが大きな問題であるものと考えております。
【再発防止】
今回、通信指令業務において基本的なミスを起こしたことにつきましては、組織全体で反省
するとともに、災害対応のスタートである119番通報の聞き取りがいかに大事であるかという
ことについて改めて認識し、救急車等の消防車両が1分1秒でも早く現場に到着できるよう、
手順の徹底とその管理体制の強化にも努めてまいります。
<嘉味田朝消防長よりお詫び>
この度は、119番通報を受理する段階で不適切な対応をしてしまい誠に申し訳ございません。
今後は、改めて119通報の受理の大切さを認識するとともに、手順の徹底やその管理体制の強化
に努め、再発防止に努めてまいります。
<松本哲治市長よりお詫び>
この度は、市民からの救急要請に対して浦添市消防本部の情報指令課が適切な対応ができず、
救急車の出動が遅れるという事態を招いたことにつきまして、傷病者そして家族、そして市民
に対して深くお詫び申し上げます。
今回の案件につきましては、しっかり原因を究明するとともに、二度とこのようなことがな
いよう再発防止に努め、消防行政に対する信頼回復に努めてまいります。